高血圧のことを、別名”静かなる殺し屋”ともいいますが、それは何の自覚症状もなく、突然に心臓病や脳卒中で死に至る病気になるからです。ただ高血圧は、そのまま放置せず、初期の段階から生活習慣の見直しをして血圧を下げて行くようにすれば、怖がる病期では全くありません。
| 高血圧の初期の段階は、最低血圧が上がり、最高血圧はあまり上がらないというのが特長です。それは動脈硬化などで毛細血管(抹消の血管)の抵抗が増しているからです。年齢的に特に気をつけないといけない時期は、男性は40歳代、女性は50歳代です。この時期から高血圧が急速に増えはじめます。 |
高血圧は、最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上とされています。最高血圧、最低血圧のどちらかが高くても高血圧となります。
高血圧状態が続いても、自覚症状はほとんどありませんが、前ぶれとなる症状が起こることがあります。この症状を見逃さず、適切にすばやく対処すれば大事には至りません。
起きた直後に血圧が急上昇する「早朝高血圧」の人は、突然死を招くリスクが高いことが最近、明らかになってきました。とくに寒い冬の早朝には血圧が上がりやすく、心筋梗塞は起きて1時間以内、脳卒中は起きて2時間以内に多く発生しています。
| 「手足のしびれや麻痺、舌のもつれ、言語障害」などの前ぶれがあったら、要注意です。多くの場合、5分〜10分程度で収まってしまいますが、これは、一時的に脳の血管が詰まり、運よく血栓が溶けて、脳細胞が壊死する前に血流が回復したからです。いつ本格的な脳卒中を起こすかわからない危険な状態なのです。 「胸全体が圧迫されるような痛み、締め付けられるような痛み」などがあったら、これは狭心症の発作です。このような痛みがなかなか治まらない場合、心臓の筋肉が壊死してしまう心筋梗塞の疑いがあります。 「特に理由がないのに顔がはれぼったい、靴がきつくなった」などのむくみを感じたら、腎臓の濾過機能が低下している可能性があります。夜頻繁にトイレに行きたくなったときは、腎機能の尿の濃縮機能が落ちて、薄い尿が多く排泄されるようになっている可能性があります。 「のどの渇き、疲労感、尿量の増加」といった自覚症状が出たら、糖尿病の疑いがあります。 |
高血圧患者は、全国に約4000万人いると言われていますが、高血圧患者さんの90%は原因のわからない高血圧だそうです。高血圧の原因として最近、自律神経のバランスに注目が注がれるようになってきています。自律神経は、人の意識に関係なく、特に内臓の働きをコントロールしている神経のシステムです。自律神経には活動の神経である交感神経と休息の神経である副交感神経の2つがあり、それによって生体内のバランスが保たれています。
| 仕事や家庭、震災などで過度のストレスが長期に続くと、交感神経が上がりっぱなしになり、高血圧になりやすいのです。しかも加齢とともに、副交感神経のレベルも落ちてきます。そして高齢者になると、年齢によっても交感神経が優位の状態になります。交感神経が優位になると血管の収縮が強まり、血圧も高くなります。そして細くなった血管を勢いよく血液が流れるようになるので、血管の内皮細胞に傷がつき血栓ができやすくなり、動脈硬化も進行していきます。 |
高齢者の場合、加齢によっても血管の老化が進み硬くなるので、高血圧と診断される割合が高くなります。60歳代の約60%以上、70歳以上の約70%以上が高血圧にかかっているとされており、受診率も他の病気を抜いて第1位になっています。
| 老化して硬くなった血管も「血管筋トレ」で柔らかくなる? これはNHK「ためしてガッテン」でも報道されたことがあるのですが、散歩やウォーキングなどの有酸素運動をすることです。有酸素運動をすると、その刺激で血管の内皮細胞がNOを発生。NOが筋肉に伝わると、血管の筋肉がリラックスして血管が広がり、血流がスムースになるとのことです。このようにして老化した血管をもう一度若返らせることができるのです。 |
比較的若い世代の初期の血圧は、最低血圧が高くなる傾向がありますが、60歳を過ぎると最高血圧が加速度的に上がっていきます。でも最低血圧は逆に下がっていきます。これは太い血管の動脈硬化が進んできているからです。動脈硬化が進み、血管が硬くなり弾力性を失うと、血圧を上げないと、全身に必要な血液を十分に巡らせることができないのです。高齢者に高血圧患者が多いのは自然の成り行きといえます。
動脈硬化が全身に広がると脳、心臓、腎臓などの主な臓器の血流量は低くなる傾向を示します。脳、心臓、腎臓などの臓器障害や合併症を伴いやすいのも高齢者の高血圧の特徴です。
ただ高齢者の血圧をコントロールする場合、日本高血圧学界が定めた基準に杓子定規の当てはめるのではなく、個人の体調に合わせて慎重に管理する必要があります。血圧が高いと、心臓病や脳卒中で死に至るとういうことで、安易に血圧降下剤に手を出すと、副作用として心筋梗塞や脳梗塞になりやすいとの指摘もあるのです。確かに血管が破れる脳出血には血圧降下剤は有効ですが、血圧を下げ過ぎると、本来体が必要としている血流が不足して、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まるというデータもあるのです。
| 高血圧で体調がすぐれないときは血圧降下剤に頼るのは仕方がないと思います。でも体調はいいのに、単に高血圧という理由だけで、血圧降下剤に頼り過ぎると、自律神経の働きを狂わせ免疫力を低下させ、かえって様々な病気を引き起こす原因になります。血圧降下剤を飲む前に、まず原因となる生活習慣を見直すことが大切です。自律神経を整えることにより高血圧が大改善したという事例もたくさん報告されています。手首のツボ押しや深い呼吸、体を温める、健康食品など自分に一番合うものを探し出し、継続することが大切です。 |

糖尿病になったら、まず血圧もチェックする必要があります。 なぜなら糖尿病患者の約4割から6割の人が高血圧も併せ持っているからです。
高血圧を防ぐには、塩分・運動・肥満・飲酒・喫煙・ストレスなどに注意することです。
減量すれば、確実に血圧は下がっていきますので、高血圧防止になります。ところが実際のところ、多くの人が失敗します。気を緩めた途端、元の体重に戻ってしまった、前より体重が増えてしまったということがよく起こります。これがいわゆるリバウンドです。
リバウンドしないためには、いくつか注意が必要です。まず最初からあまり無理をし過ぎないことです。無理をし過ぎると、食事療法にしろ、運動療法にしろ長続きしません。それに体に異常を来たす可能性だってあります。次に食事だけで減量しようとしないことです。食事だけで減量するとエネルギーをあまり必要としない体になって、基礎代謝が落ちてしまいます。基礎代謝が落ちると、少し食事の量が増えただけでも体重が増えてしまいます。食事と運動を上手に組み合わせて減量をしていかないといけません。
高血圧の防止は、やはり飲み続けることによって、血栓を防いで血液の流れをよくし、動脈効果を防ぎ、毛細血管の拡張作用のある健康食品があれば、それが安全で一番です。